三味線奏者 和田千里
何かを始めるのに遅いという事はない。
伝統芸能とは無縁の家庭に生まれるが、工芸品や着物など日本の物が好きな幼少期を過ごす。
それに対し、なりたかった職業は宇宙飛行士や天文学者ならびに考古学者などロマン系。
高校1年生の時、担任の先生に進路相談をしたところ「とりあえず理系に進め」と言われて理系の大学へ進むも物理学と数学が苦手という致命的な弱点に気付き違う道へ。大学時代は天文学研究部に所属し、寝袋に入って星空を見て、ただただ幸せなひと時を追及する。卒業研究は地球内部の構造についての考察。
三味線を始めようと思ったきっかけは、日本を旅していく中で「せっかく日本人に生まれたのだし、日本の芸事をやりたい。三味線弾けたら格好良いかも」という発想から。そして思えば縁は繋がるもので、素晴らしい人々に恵まれ、浄瑠璃音楽の三味線方として名取になる。
日本の伝統芸能と言えば「敷居が高い」「ハードルが高い」「そういう家系に生まれた人たちがやるもの」など遠い世界のお話に。ふた昔位前までは日常にあったものが今は非日常になってしまっているのがとても残念だと思い、もっと気軽に身近に感じてもらいたく活動を始める。
しかし「三味線はやってみたいけど、高価だし取り扱いが大変そうだから、、、、。」と遠慮されがちなので、気軽に始めるにはどうしたら良いかと思案していた時にshamikoに出会う。
「大人になってから習い事なんて」とおもっていある貴方。そんなことはないです。私も三味線を始めた当初、そう思っていましたが、その時90歳を超えた男性にこう言われました。
「何かを始めるのに遅いという事はないんだよ」と。
経歴
2011
初めて三味線を触る
2016
重要無形文化財(総合指定) 一中節 名取になる
2021
shamikoに出会い、shamikoを使った活動を始める
ラジオや舞台などに出演